●中津川こしょうの発芽について
通常、芽が出ないとご連絡をいただいた際は、播種環境をご確認させていただくとともに、種子の品質に問題がないかを当店で確認して、改めてご連絡させていただいております。
「中津川こしょう」につきましては、2024年、発芽しないとのお問い合わせが、5件もありました。
「発芽しない。」とのお問い合わせは、年間を通して、全商品で数件でほどしかないのですが、2024年は「中津川こしょう」についてばかりだったので、当店も「種子に問題があるのかもしれない」と、慎重に調査を実施させていただきました。
その結果、種子に問題はございませんでした。
調査内容については次の通りです。
1.メーカーへの確認を実施
調査については、メーカーに確認させていただいた結果...
2023年10月に、シャーレにて、30℃キープで90%以上の発芽を確認。種子に問題はないとのことでした。
通常はここまでの確認なのですが、今回は3件ありましたので、当店としても気になって、当店での発芽試験を実施いたしました。
2.当店での発芽試験を実施(写真を添付いたします)
5月8日と5月9日に播種しております。
5月8日:最初の数日、温床マットを使わなかった郡
5月9日:最初から温床マットを使った群
5月9日播種
5月9日に保温マットによる温床育苗で種まきを行った結果、1週間ほどで芽が出だし、5月23日段階で、しっかりと育ってきています。
5月8日播種
最初の数日、温床を使わず5月8日にまいたものは、5月9日まきのものより元気がないです。
当店では、パッケージに表記された発芽率である75%前後は芽が出ていますが、メーカーのいう90%以上は再現できなかったこと。
そして、5月8日と5月9日の温床マットの使用による違いのことを加味すると...
他のトウガラシの品種より、温度要件が高い品種だと考えられます。
トウガラシの発芽で気温は20〜30℃とされており、通常は25℃ほどでも問題ないのですが...
中津川こしょうについては、30℃のキープが必要なくらい、温度を必要とする品種特徴があるのかもしれません。
ご参考にしていただくと幸いです。
松尾農園 松尾秀平